皆さん、明けましておめでとうございます。
2022年は「寅年」です。今年の干支は、正確には『壬寅(みずのえ・とら)』です。干支は「十干(じっかん)」と「十二支」の組み合わせで成り立っています。「壬」は十干の9番目、鍛造する台を表した象形文字で「支える」「担う」の意味があります。また、「壬」の字は「妊」に通じ、陽の気を下に宿す、土の下で新芽が膨らんでいる状態を指します。
一方、「寅」は十二支の3番目で、動物は「決断力、才知」の象徴たる虎が当てられています。「寅」は弓矢を両手で引き絞る形を表した象形文字で「引っ張る」「伸ばす」の意味があります。また、「寅」の字は「螾 (ミミズ)」に通じ、暖かくなると虫が活動を始めて、草木が芽吹き伸び始める状態を表しているとされています。「壬寅」の2022年は、コロナ禍を乗り越え、来るべきデジタル時代に向けて新たな成長を始める年と読み解くことができそうです。
皆さんは楽しい正月を迎えることができたでしょうか?縁起の良い初夢を見たでしょうか?昔の人は夢が持つ神秘性と、夢を見る、つまり希望を持つということを大切にしてきました。ギリシア神話に、「女性パンドラが、ゼウスから開いていけないと言われていた『災い』の詰まった金の箱を開けたので、その中から、いろいろな『災い』が飛び出していきました。パンドラは慌てて蓋をしましたが『希望』というものだけしか残りませんでした。だから、それ以来人類は種々の困難に見舞われるようになりました。しかし、『希望』だけは最後まで失われずに残っています」という話があります。夢・希望を持つということは、人間だけに与えられた特権です。常に大きな志を持ち、理想を心に描き、それに向かって歩み続けるのが人間の充実した姿です。
「何かがきっかけで望ましい精神状態になること」を「心機一転」といいます。そのきっかけは、望ましくない習慣を変えることで生まれることが多いのです。2022年の新しい年を迎えて、これまでの自分の習慣を見直して、心機一転、夢と希望のある毎日を送ろう!
学校法人 早稲田学園
わせがく高等学校
校長 守谷 たつみ