東京キャンパスブログ

入学式 ~在校生代表歓迎の言葉~

(2022.04.22更新)

【祝辞】

桜の花びらが舞い降り、気が付けばもう葉桜になっていました。おどろき桃の木…

大変失礼しました。清々しい春の景色を一面に、新入生の皆様をお迎えすることができ、大変嬉しく思います。改めまして皆様、ご入学おめでとうございます。在校生一同、新入生の皆様にお会いできる日を楽しみにしていました。

さて、新しい場所で、期待の反面、不安もあるかもしれません。自分の話になってしまいますが、私は中学3年間ほとんど引きこもっていました。中学校では同級生とまともに言葉を交わしていなかったので、何年振りかの同級生を前に、1年前のこの日は緊張と不安でつぶれそうでした。それでも、今、私は学校が楽しいと思っています。そして、わせがく高校に入学できてよかったと思っています。その理由は様々ありますが、敢えて一つだけ挙げるとすれば、「人の輪が広がること」です。

私たちは、意図せずとも何かの集団に属しているものです。例えば、それは、家族だったり、ご近所さんだったり、学校のクラスだったり…様々ありますね。もちろん皆さんは、今日から「わせがく高校」というグループに属することとなります。

さて、それぞれのグループの中では、その中で通じる共通のやり方や考え、価値観があるものです。しかしながら、この価値観は、往々にしてぶつかり合います。たとえば、家の中で当たり前にやっていたことが、学校の中だとルール違反になったり、逆に外で勧められたことを家の中でやって、家族から説教を受けたり…。つまり、グループの数だけ価値観の違いがあるということです。しかし、こういった価値観の違いに振り回されて、自分が見えなくなるくらいなら、どこにも属さず、一匹狼でいたほうがいいのか。そんなことはありません。違いにぶつかった時、最初はすんなりそれを受け入れられないかもしれません。自分のやり方や考えを否定されたり、注意されたりするわけですから、当然腹だって立つはずです。

しかし落ち着いた時、自分と相手の価値観についても考えてみるのです。何故、このような考えをとっているのか。このグループの中だと、自分のやり方はよくないのか。そして、考えを巡らせるうちに、徐々にその価値観について理解することができます。このとき初めて、違うグループの世界を知ることができたことになります。そして、この世界が広くなれば広くなるほど、物事を益々よく考えることができますし、新しい世界を知ることも難しくなくなります。つまり、属した集団の数の分、もっと言えば、それが集団でなくとも、違う考えに触れた分だけ、世界がより興味深く面白く映るはずです。

わせがく高校では、学業や運動に限らず、様々なことに全力で取り組めます。部活動やアルバイトでは、学校のクラスとは異なる、新たな人の輪の中で活動できます。様々な輪の中で、皆さんの視野も世界もますます広くなることは間違いありません。ぜひわせがく高校で、私たちと楽しい日々を過ごしましょう。不安なこと、わからないことは、私たち上級生や先生方が、全力でお手伝いします。新入生の皆様が充実した学校生活を過ごせることを祈念申し上げまして、祝辞とさせていただきます。

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